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「働き方」ではなく、作り方改革6ヶ条
ほんの2年ほど前から、世の中、一斉に「働き方改革」が提唱され、
国としても、様々な具体策を躍起になって講じてきている。
経営は、環境が7割だとか、9割だとか言われているのは、
いみじくも、まさにこういったことを表しているのだろう。
経営者は、板挟みとまでは言わないが、手腕が問われることは間違いない。
さて、それはそれで念頭に置きつつ、半年前から取り組んでいることがある。
それが、「Kitamura Japanの作り方改革6ヶ条」だ。
1.リピーター・ファースト(ファンベース)
2.社会的弱者の積極雇用
3.魅せる工場(職人ファンサ)
4.環境負荷低減(地球にやさしい)
5.財務戦略(脱どんぶり)
6.圧倒的な差別化( 一つの枕を、一人のために)
それぞれの具体的な内容は以下の通りだ。
1.リピーター・ファースト(ファンベース)
8割のパイを、2割が占めるという、パレートの法則のとおり、
ご多分に漏れず、自社の顧客もそのようなきらいがある。
新規獲得では展示会など営業コストもかかるし、両社の関係性を築くのにも時間はかかるし、
なかなかリピートへつながりにくい現状があった。
【取り組み】
長らくお取り組みをさせていただいている顧客との連携を深めて、
彼らが売り飽きないように企画を打ち出し、一緒になって取り組む。
具体的には、BtoB向け交流サイトを構築した。(IDとPassが必要)
さとなおさんの書籍「ファンベース」は大変参考なった。
2.社会的弱者の積極雇用
障がい者、シングルマザー、高齢者の働ける場所を創出する。
現在、2名の障がい者が働いてくれているが、彼らは特別ではなく、
他の社員やパートとまったく同じように働いてくれている大切な戦力だ。
【取り組み】
単純な作業を作り出すことで、長時間働けない人や体が不自由な人、
考えることが苦手な人が気兼ねなく、いつでも働ける環境を整えていく。
例えば、商品パッケージの自作、工程の細分化などが挙げられる。
3.魅せる工場(職人ファンサ)
日本国内で、すべての枕を製造している。
かつては現場を見せてこなかったが、それを開放することで、
ブランドに新たな価値を見出すことができる。
【取り組み】
職人たちがエンドユーザーと繋がれる機会を創ることで、彼らのモチベーションを上げる。
すでに多くの事例があるが、両者で相互のコミュニケーションを創出していく。
例えば、オープンファクトリー、ワークショップ、SNS、
先日、社員が一丸となって、いい取り組みができたので、別の機会に共有したい。
4.環境負荷低減(地球にやさしい)
世界中でプラスチック製品排除の動きが活発化している。
英国や米国でも展示会などで、実際に指摘をされた経験もある。
【取り組み】
消費させるだけの商品を創るのではなく、メーカーの責任において、
地球環境を考えた、循環できるようなものづくりをする。
例えば、サーマルリサイクル、BioPlastic、自然素材、SDGs
すでに有力なメーカーを見つけているので、早期に実現させたい。
5.財務戦略(脱どんぶり)
当たり前のことに目を向けていないところは猛省し改善する。
売上に対し、経費が明細化されていない上に、部門の利益・損失が不明確であった。
【取り組み】
部門別採算をすべて記録していき、見合った事業戦略を組み立てる。
結果、不採算事業の撤退や投資に掛けるコストの割り出し、社員への還元ができる。
例えば、会計ソフト導入、人事評価
6.圧倒的な差別化( 一つの枕を、一人のために)
誤解を恐れず言えば、世の中のオーダー枕というものは、
あくまでパターンオーダーであり、メーカー都合の限られた販売手法である。
そして、現在25000円程度が主流だが、上昇していく価格帯も考え物だ。
【取り組み】
長年、OEMとして商品開発を手掛けてきた経験を活かす。
まずはECから受注システムを構築し、トライ&エラーを繰り返し、
最終的に店舗展開を想定している。
例えば、枕のフルオーダーシステム、実店舗運営
オーダーについては、イージーオーダーのベータ版が、すでにローンチしており、
今は、百貨店でテスト販売中で反応も上々だ。
以上となる。
お分かりの通り、やっていることは大きく変わらないが、
その切り口(捉え方)や考え方を変えていく。
目まぐるしく移り変わる世の中で、限られた経営資源を活かし事業をすることは
並大抵のことではないと改めて思うのだが、社員と顧客と一致団結して進んでいこうと思う。
世界に、元気な、おはよう!を創るために
まくらのキタムラ
北村圭介
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北村 圭介
株式会社キタムラジャパン
代表取締役
大正12年創業の枕専門メーカー「枕のキタムラ」4代目。曾祖父から伝わる経験やノウハウを活かし、眠りに対するキタムラのエスプリを枕にしています。枕屋4代目のブログ「まくろぐ」では、枕のことがメインですが、睡眠やモノづくり、マーケティングなど独自の想うことを書きます。