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中国キャッシュレスの凄み
道端の物乞いがQRコードを表示してるとか、店頭のQRコードをすり替えてる犯罪とか、
まことしやかなウワサ話が絶えない中国のキャッシュレス事情ではあるが、
小生が目の当たりにした出来事を2つ紹介したい。
1つ目は、展示会の帰り、ごった返している切符売り場で起こった。
散々並んでようやく自分の番が回ってきたというのに、
キャッシュオンリーだった発券機に戸惑う男性。
「なんだよ、チクショー」とでも言いたそうで、気持ちは分かる。
いかにも今の中国を象徴する光景だ。
彼が現金を持っていないのに気づき、後ろの女性が話しかけた。
言葉は分からないが、何度か言葉を交わしたあと、
彼女は彼に現金を渡し、彼はそれで切符を購入した。
そして、その後、スマホでやり取りをしている。
どうやら彼は電子マネーで返金したようだ。
彼は軽く礼を言うと、さっそうと人混みの中へ消え、
彼女は何事もなかったように自分のを購入した。
目の前で起きた一瞬の出来事。すごい世の中だと思う
また別の時には、こんな経験もした。
そこは、キャッシュは受け付けないお店だった。
クレジットカードなら、できるかも、、、ということでVISAを渡すが、
受け付けられないから違うカード、マスターで。
それもダメで、アメックスも、もちろんダメ。
どうしたものかと困っていると、彼女もしばらく考えてくれ、
そして、閃いたように、中国元を受け取ると、
なんと彼女が電子マネーで支払いをしてくれた。
いやぁ、すごい世の中だと思う。
キャッシュレス化によって、資産は筒抜けになっているはずだ。
自分の財布の中を見られてるようなものなのに、それでもいいのかと尋ねると、
「我々には、そもそもその類の概念がないよ。
であれば、より便利になるのがいいに決まってるだろ。」
と話してくれた。
あんまり後先は考えていないようだ。
なんとも、たくましい限り。
まくらのキタムラ
北村圭介
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北村 圭介
株式会社キタムラジャパン
代表取締役
大正12年創業の枕専門メーカー「枕のキタムラ」4代目。曾祖父から伝わる経験やノウハウを活かし、眠りに対するキタムラのエスプリを枕にしています。枕屋4代目のブログ「まくろぐ」では、枕のことがメインですが、睡眠やモノづくり、マーケティングなど独自の想うことを書きます。