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メーカー、流通、ユーザーを結ぶデザイン
ギフトショーの合間にビジネスガイド社主催で開催された
セミナーにも参加してきました。
テーマは、
メーカー、流通、ユーザーを結ぶデザイン
ー何をすれば売れるのか?ー
各方面で活躍されている3名で、
パネルディスカッション形式にて行われ、
テーマについてそれぞれの経験を元に、
感じた事を話していただきました。
まずは、世間の人で行ったことがない人はいないのでは?
言わずとしれた超が付くほどデカいSPAである、(株)良品計画から
その中枢を担う、企画デザイン室長 安井敏氏。
そして、デザインの観点からお話しいただいたのは、
今、最も売れているデザイナーの一人 Design Studio S代表 柴田文江氏。
auの携帯電話、けんおんくん、ZUTTOなど、
工業用品から日用品まで、様々なモノのデザインを手がけています。
どれも人間の温かみのあるデザインが特徴。
最後は、メイドインジャパンプロジェクト株式会社 赤瀬浩成氏。
僕の尊敬する方の一人で、もうこちらでは説明の必要はありませんね。
日本のモノづくりについて、一石を投じ続けるサムライです。
コーディネーターには、デザインプロデューサー 錦織弘昭氏。
表立っていないのが彼のスタイルで、
知っている方はあまりいないかもしれませんが、
国内外にあるネットワークで幅広いデザインビジネス活動を行っています。
さて、錦織氏の質問から始められたパネルディスカッションでは、
とても忌憚のない意見がたくさん聞くことができました。
安井氏の無印良品では、大物デザイナーと
手を組まれているのにもかかわらず、
あえてそれを公表することなく、店舗展開している。
デザイナーはどう思っているのかという問いに、
「彼らも納得しています。そうすることで彼ら自身も
自らの力に挑戦できると考えている。」
デザイナーの名前だけで売れている商品、氾濫していますが、
世間で大物であればあるほど、その事に嫌悪を抱いているところがあり、
逆に新鮮に感じられるようです。
そこで紹介されたのが、柴田さんも
無印良品のソファをデザインしているということ。
(知らなかったのは、僕の勉強不足でもありますけど。)
彼女は、デザインとは「計画をすること」なのだと。
であるから、モノを作るときは、開発の最初の段階から
何度も打ち合わせを繰り返し、メーカーの理念や思い、
そしてカラーを充分理解した上で、作り上げているそうです。
もし自社にデザイナーがいない場合は、
まずどのデザイナーが自社に合うのかを
作品をよく見て、研究するというアドバイス。
そして、任せっきりに決してしないように、と。
赤瀬社長は、流通の面から話をしていただきました。
まず、社長がきちんと経営の理念を確立し、
事業計画をしてから、デザイナーに要請すること。
でなければ、ぶれてしまい、デザイナーも良い仕事ができない。
最後に、
デザインとは、橋を作る事じゃなくて、
川をどのようにして渡るかをかんがえること。
非常に深い内容だったので、1時間半はあっという間に過ぎました。
まくらのキタムラ 北村圭介
北村 圭介
株式会社キタムラジャパン
代表取締役
大正12年創業の枕専門メーカー「枕のキタムラ」4代目。曾祖父から伝わる経験やノウハウを活かし、眠りに対するキタムラのエスプリを枕にしています。枕屋4代目のブログ「まくろぐ」では、枕のことがメインですが、睡眠やモノづくり、マーケティングなど独自の想うことを書きます。