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「YOUは何しに、EUROへ?」市場調査編
昨年のアメリカに続いて、勢い余って、今度は、ヨーロッパに上陸。
訪れた都市は、ミラノ、ロンドン、パリ、アムステルダム、ゲントの5か国。
目的は、昨年(2014年)6月の展示会でご縁ができた、
ベルギーに本社があるファブリックメーカーのマネージャーにプレゼンするためだ。
ベルギーに本社があるファブリックメーカーのマネージャーにプレゼンするためだ。
それまでメールのやり取りを続け、サンプルも送り、現地の反応も見てもらい、
今年3月に先方が再度、来日した際に、改めてお会いして、
Kitamura Makuraの欧州での可能性を聞くつもりだった。
Kitamura Makuraの欧州での可能性を聞くつもりだった。
が、そこで、先方からは期待とは裏腹に、とても厳しい指摘をいただく。
コストやパッケージ、なにより、私たちのアイデンティティでもある、ジムナストシェイプ(カタチ)までも!
自信があっただけに、かなり堪えた内容だった。
(なるほど、さすが言うべきをはっきり言うのが、欧米スタイルだな。。。)
しかし、何とか欧州市場へ食い込むために諦めず、それらを真摯に受け止め
サンプルを1から作り直して、彼らの要望にできるだけ近づけるよう
開発を進めることを約束し、彼らも期待をしてくれシェイクハンドで別れた。
開発を進めることを約束し、彼らも期待をしてくれシェイクハンドで別れた。
そして、2ヶ月後、そのサンプルを持って、現地でのアポイントを取ることができたのだ。
いよいよビジネスでヨーロッパへ行けるとなると、武者震いが止まらない。
いよいよビジネスでヨーロッパへ行けるとなると、武者震いが止まらない。
浮足立ってしまう気持ちを押し殺すのがやっとだった。
さて、まずヨーロッパの売り場の調査から書きたいと思う。
アポの前に、私たちのMakuraが、どれほど世界で受け入れられるかの市場調査は
独自で行った上で、それらのレポートも付け加えて、彼らに提案することにしたい。
何より、人づてではなく、まずは自分の目や耳で、その可能性を体感する必要があった。
というわけで、ヨーロッパの主要な都市を回ってから、
彼らの本社があるワレヘム(ベルギー)入りをするという、
前述のクレイジーなスケジュールを組んだのだった。
各デパートを回り、売り場を見て、スタッフから直に意見や話を聞くたび、
欧州市場の参入障壁は、とても高いことを肌で感じることになる。
欧州市場の参入障壁は、とても高いことを肌で感じることになる。
何せ向こうは、ほぼ80%が、ダウンかフェザー、
もしくは、ポリエステルわたが中材の四角いものばかり。
もしくは、ポリエステルわたが中材の四角いものばかり。
これは、昨年、アメリカでも感じたことではあるが、
欧米人のカバーリングに対する意識が尋常じゃないことが最大の理由ではなかろうか。
欧米人のカバーリングに対する意識が尋常じゃないことが最大の理由ではなかろうか。
つまり、Pillowは、ベッドメイキングをしたときの装飾物、として考えているため、
中身がどうであろうと、それほど大切なことではないようだ。
なので、ボリュームがなかったり、カタチがスクエアでなかったりすれば、
Pillowとして、土俵に上がることができない。(まぁ、そもそも欧米に土俵はないが。)
価格といえば、高級なモノなら、30000円は下らないし、裾モノは2000円でも売っている。
まずは、彼らの意識を抜本的に変えなければならないのか、と面食らった。
しかしながら、裏を返せば、シェアを取れないこともない。
俗っぽい言い方だが、それは「やり方次第」で、となる。
可能性として、テンピュール社の成功が挙げられる。
彼らの枕は、欧州市場でも認知もあり、異彩を放っていた。
彼らの枕は、欧州市場でも認知もあり、異彩を放っていた。
ワールドクラスの機能枕のメーカーtempurは、まさにパイオニアといえるだろう。
今度、話を聞きに、本社へ行ってみたい。
さて、まだ長くなりそうなので、市場調査編はこのあたりで一度、ペンを置きたい。
次回、文化体感編へ続く。
次回、文化体感編へ続く。
北村 圭介
株式会社キタムラジャパン
代表取締役
大正12年創業の枕専門メーカー「枕のキタムラ」4代目。曾祖父から伝わる経験やノウハウを活かし、眠りに対するキタムラのエスプリを枕にしています。枕屋4代目のブログ「まくろぐ」では、枕のことがメインですが、睡眠やモノづくり、マーケティングなど独自の想うことを書きます。