ヒトの睡眠については、様々なことが明らかになってきた昨今。
他の動物の睡眠との違いが、とても興味深いです。
例えば、睡眠時間。
ヒトは平均で8時間ほどですが、ナマケモノは平均で20時間も眠っているそうです。
いつも寝ていそうなネコでも14時間ほどですから、
ナマケモノはその名の通り、よっぽど眠っているんですね。
逆に馬などは2時間ほどしか眠らないし、
キリンに至っては、なんと一日20分ほどしか眠らないとのこと!
常に身を守る必要のある草食動物はショートスリープだそうです。
また、鳥などは木にぶら下がりながら眠っていて、よく落ちないなと思われた方もいるはず。
実は彼ら、眠っているとき、緩むのではなく、木に捕まる方向で筋肉が弛緩するそうです。
これはヒトにも見られることで、生まれたての赤ちゃんが寝ている様子を観察すると、
手が何かを握るようにしていますが、これがその名残といえるでしょうか。
しかし、ヒト以外の動物のネムリについてはまだまだ知られていないことが多いようです。
つい最近(2004年)、ある調査結果が学会にて発表されました。
それによると、産まれたばかりの赤ちゃんイルカは、
まだ水中でうまくバランスが取れないために、「生後1ヶ月ほどは眠らず過ごす」と
前年に発表されたばかりだったのですが、新たな研究結果では
「泳ぎながらも細切れに眠っている」という、まったく異なる内容でした。
一年ほどで180度違う見解になってしまうほど、
未だに他動物のネムリは未知であるということが言えます。
それにしても片目をつむりながら、右脳と左脳それぞれを交互に眠らせる、という
休息の取り方には、いささか驚かされます。
私たちヒトもそのようなネムリができたら、
一日をもう少し有意義に過ごせるのかもしれませんね。
ただ、逆に、仕事の量の方が、さらに増えてしまいそうですが・・・
これからも、動物の睡眠研究には、目が離せません。